古い米にはプラスチックが?精米改良剤プロピレングリコールの正体

古い米にはプラスチックが?精米改良剤ポリピレングリコールの正体


外食のお米って体に悪いの?

牛丼屋さんやスーパーのお弁当ってご飯がつやつやしていて美味しいですよね。

そんなご飯、もともとは古米を補助剤で新米同様に見せているのは知っていますか?

今回はそんな補助剤「プロピレングリコール」について解説していきます。

目次

プロピレングリコールとは

精米改良剤を使った古米

プロピレングリコールは、グリコールに分類される有機化合物です。

無色で無臭の液体で、味もありません。
保湿剤や乳化剤、殺菌剤や溶剤として、日常生活や医薬品業界で活躍している有機物です。

精米改良剤とも呼ばれていて、古米を精米する前にスプレーして品質を上げるために使用されます。

精米改良剤の主な成分

D-ソルビット(合成甘味料で甘味と保湿効果がある)

リン酸塩(品質改良剤で割れにくくする効果がある)

プロピレングリコール(白い光沢を出す効果がある)

プロピレングリコールは液体プラスチック(0.6%までの使用が許容)

古米は時間の経過とともに水分量が減少し、割れやすくなり、味も劣化します。

しかし、精米改良剤を使用することで古米特有の匂いを消し、光沢を増し、甘味を付け、割れにくくしてくれる効果があります。

他には、生めんや餃子の皮、唐揚げ用のお肉の他、シャンプーなどの日用品でもよく使われており、

「毒性が非常に低く、人体にはほとんど無害」とされています。

しかし、本当にほとんど無害なのでしょうか?

別名:液体プラスチック

プロピレングリコール

プロピレングリコール(PG)は、石油から作られる液体プラスチックとも呼ばれる成分です。

食品添加物として使用されるだけでなく、エンジンクーラント、飛行機ダイサー、エナメル、塗料、ワニス、ポリウレタンクッションの有効成分でもあります。

飛行機ダイサーとは

飛行機ダイサーとは、航空機の除霜に使用される自走式の噴霧器です。設定された温度と圧力で氷結防止液を噴霧し、航空機の整備に使用されます。

リョウヘー

その他、用途が多岐に渡るため、色々なものに使われています。

プロピレングリコールの用途

保湿・乳化・潤滑・殺菌・溶剤
湿潤作用、保湿作用、保存作用、乳化作用、高沸点、低凝固点
水に完全に溶ける
香料、精油、樹脂など多くの有機化合物をよく溶かす

なんだか、途中からほとんど食品の添加物とは思えない使い方なのですが・・・
次は健康リスクについて海外記事を参考に解説していきます。

健康リスク

腎臓・肝臓に疾患をもつ人

プロピレングリコールは、健康な成人でしたら「毒性はまれ」とされています。

しかし、以下の方は注意が必要です。

腎臓または肝臓疾患のある人:
正常な肝臓と腎臓の機能を持つ成人では、プロピレングリコールは比較的迅速に分解され、血液から除去されますが、腎臓疾患や肝臓疾患のある人では、このプロセスが効率的でない可能性があります。

乳児と妊婦:
妊娠中の女性、子供、4歳未満の乳児は、プロピレングリコールを分解するための酵素が少ないため、大量に摂取すると毒性を発症するリスクがあります。

体内での分解排出のしかた

プロピレングリコールの分解・排出について記事がありましたので引用しながら解説していきます。

”肝臓と腎臓の機能が正常な場合、体はプロピレングリコールを簡単に取り除くことができます。
化合物の約45%は、変化せずに腎臓から体外に出ます。体は残りを分解します。

分解した結果、大量に乳酸が蓄積し、腎不全になる場合があります。

そして、アシドーシスは、あなたの体が酸を必要なだけ速く取り除くことができず、毒性につながることを意味します。

アシドーシス

アシドーシスとは、血液中の酸とアルカリのつりあいが破れて酸性に傾くことを指します。


腎臓または肝臓の疾患がある場合、化合物を取り除く工程も遅くなります。
毒性の主な兆候は、中枢神経系の抑制であり、心拍数の低下、呼吸速度の低下、意識喪失を引き起こします。

リョウヘー

アシドーシスによって、体が酸性に傾き、色々な疾患につながる危険性があります。

次に、海外で人気のウイスキー「ファイアボールシナモンウイスキー」に添加されているプロピレングリコールの問題について海外記事を紹介します。

ファイアボールシナモンウイスキー

ファイヤーボール(ファイアーボール) シナモンウイスキー
引用:Amazon ファイアーボールウイスキー

ファイヤーボール・ウイスキー” は、2007年にサゼラック社が販売している人気のウイスキーです。

しかし、2014年に欧州3カ国で欧州の法律に反するプロピレングリコールが含まれていることが判明しました。

”若いアフリカ系アメリカ人男性が、バス停で反応しない状態で発見されました。
彼は病院に運ばれ、意識がなく、過度の口内分泌、舌噛み、顎の締め付けなどの症状が観察されました。

プロピレングリコールのレベルは238 µg/mL。
治療後、患者は意識を回復。
彼はアルコール以外の摂取を否定し、大量のシナモン風味のウイスキーを飲んだことを明確に覚えていました。

ポイント

この報告では、プロピレングリコールを含む酒の過剰摂取による代謝性アシドーシスと大きな浸透圧ギャップの興味深いケースを紹介しています。

プロピレングリコールは、Fireball Cinnamon Whiskyという人気のあるリキュールの成分です。
プロピレングリコールの過剰な摂取は、重度の乳酸アシドーシスや腎不全を引き起こす可能性があります。

結論

プロピレングリコール中毒は、臨床的にますます関連性が高まっており、説明のつかない浸透圧ギャップと高い血液アルコールレベルを持つ患者では考慮すべきです。

このケースは、特定の状況下でのプロピレングリコールの潜在的な危険性を示しており、特にアルコールとの併用が中枢神経系にどのように影響を与えるかについて、さらなる研究が必要です。

まとめ

古いお米には、精米改良剤と呼ばれるプラスチックスプレーが添加されています。

プラスチックスプレーは、プロピレングリコールと呼ばれる補助剤で、食品だけでなく、色んな工業用品に使われれています。

毒性はまれだとしながらも、過剰摂取によるアシドーシスによって腎不全になるケースも懸念されています。

お米はできるだけ古米を選ばず、農家から直接買うようにすると危険性が薄れるでしょう。

この記事を読んで、少しでも添加物について考えていただけると幸いです。

参考記事

この記事を書いた人

リョウヘー
リョウヘー
自然食好き「子持ち4人のパパ」
添加物や体に優しい食べ物を紹介しています。
ECサイト「Non-GMO」店長。
週末は子供たちと公園祭り。趣味はBBQ。
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