岩手県一戸町の明日果農園：子供たちが安心して食べられる減農薬苺の魅力

日本の苺は、以前台湾で規制がかかり輸出できないといったニュースがありました。

「国によって農薬の基準値が違うので、規制されたからと言って危険かと言えばそんなことはない」
「日本の農薬残留値の基準が緩い。国の違いを話に出すのは慣行農法を成立させるための詭弁にすぎない」

私たちが知りたいのは「本当に危険なのか」です。

この記事では、苺の農薬や減農薬農家「明日果農園」の苺などを解説してきます。

苺の農薬

「Dirty Dozen」とは、主に農薬や化学肥料の使用が多い野菜や果物の12種類のことを指します。

これらの野菜や果物は、農薬や化学肥料によって汚染される可能性が高く、特に子供や妊婦にとって健康に悪影響を与える可能性があるため、消費者にとって注意が必要です。

定義された12種類の野菜や果物は、アメリカの環境保護団体であるEnvironmental Working Groupが毎年発表しています。

農薬残留値が多い果物や野菜12品種の中でイチゴが１位となっています。

世界では「イチゴには多量の農薬が残留している懸念がある」と認識しています。

世界のイチゴに対する農薬基準値

主要３か国のイチゴの農薬基準値は以下の通りです。

アメリカ：1つの農薬につき0.5〜10 ppm
EU：約1,100種類の農薬について、共通の基準値が設定されており、一般的なデフォルトの基準値は0.01 mg/kg
ロシア：10種類の農薬基準値が0.05 mg/kg

国や地域によって気候風土が異なるので、それぞれの国の事情により使われる農薬の数値差がでます。

”台湾で輸出規制がかけられた=日本産イチゴは危険”というのは、その国の気候を考えると少々複雑な理由があります。

ですので残留基準値の話は「その農薬は無害なのか健康に悪いのか」と話を分ける必要があります。

危険な農薬

ネオニコチノイド

ネオニコチノイドとは、昆虫に対して神経伝達を阻害する浸透性殺虫剤です。

浸透性と言われている通り、果実や実の内部まで浸透するので、洗っても成分は落ちません。
世界で広く使われていて、比較的安価で世界で使われています。

加えて、ネオニコチノイド系農薬の使用は、ミツバチの減少やその他の環境問題が取り上げられています。

2022年の専門家の研究によると、ネオニコチノイド殺虫剤に曝露された野生のミツバチによって受粉されたイチゴは、未曝露のミツバチによる受粉に比べて小さな果実を作ってしまうことが分かりました。

明日果農園の減農薬いちご

減農薬に取り組んでいる農園さんもあります。

2023年6月某日、岩手県一戸町にある特別な場所、苺農園「明日果農園」に行ってきました。

6月末、苺の収穫期が終わりに近づいていたその農園に連絡。
迷惑ながらも、農園主さんの親切な対応で、私たちの家族は一足遅い苺狩りを楽しむことに。

4人の私の子供たちは、初めての苺狩りに興奮気味。
農薬を極力抑えた減農薬の苺を自由に摘み、その場で食べるという特別な時間を満喫しました。

かつて「明日果農園」は一般客を対象にいちご狩りを営んでいたようです。
現在では知り合いにだけその扉を開いています。（完全招待制）

苺は皮がないため、農薬をそのまま摂取してしまう危険性があります。

農薬は神経や肝臓、腎臓などに影響を及ぼす可能性があるという厚生労働省の試験結果も出ています。

確かに日本では農薬の基準値が設定されており、人体への影響は無いとされています。
しかし、消費者としては、少ない農薬、なおかつ無農薬を求めているのが本音。

減農薬や無農薬で頑張っている農家さん、慣行栽培で契約出荷してらっしゃる農家さん。
どちらも消費者に安全なものを食べさせたい気持ちは一緒だと思います。

健康と美味しさを追求した食生活が、きっと私たちの明日を豊かにしてくれることを願っています。

参考文献

この記事を書いた人

リョウヘー

自然食好き「子持ち４人のパパ」
添加物や体に優しい食べ物を紹介しています。
ECサイト「Non-GMO」店長。
週末は子供たちと公園祭り。趣味はBBQ。

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